NHK-FM「吹奏楽のひびき」の記録です。 非公式ページですので、悪しからず。
 第44回目放送は下記の曲でした。

 - 聖アントニーのコラール -

「ディヴェルティメント 変ロ長調 Hob.2-46から
                  第2楽章」伝ハイドン作曲
                       (2分20秒)
              (管楽合奏)リノス・アンサンブル
  <CAPRICCIO Capriccio C67069>

「聖アントニー変奏曲」         ウィリアム・ヒル作曲
                      (10分40秒)
   (吹奏楽)カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校
                   ウインド・アンサンブル
                  (指揮)ウィリアム・ヒル
     <ソニー・レコード SONY SRCR-8911>

「すべて真実なこと」       マーク・キャンプハウス作曲
                      (13分10秒)
        (吹奏楽)武蔵野音楽大学ウィンドアンサンブル
                  (指揮)レイ・クレーマー
     <ソニー・レコード SONY SRCR-2538>


 今年はハイドン・イヤー。5月31日が没後200年に当たります。
 なので、ハイドン特集でもやろうかと思ったのですが、ハイドンにはハルモニームジークはありますが、いわゆる「吹奏楽」した曲はありません。
 折しも6月15日はスペインのリスボンでは聖アントニオ祭が行なわれます。前回がスペイン特集だったこともあり、いわゆる「ハイドンの主題」として知られている「聖アントニーのコラール」の特集としてみました。

 ブラームスが「ハイドンの主題」とした「聖アントニーのコラール」を含む「ディヴェルティメント Hob.2-46」(フェルトパルティ)は、その後の研究でハイドンの作ではない、と言われています。
 木管五重奏で演奏されることが多いこの曲、元々の編成は管楽八重奏(ハルモニームジーク)なのです。八重奏で演奏している音源は非常に少ないので、珍しかったのではないでしょうか。

 そして、「聖アントニー」と言えば、欠かすことのできないのがヒルの曲。今回はいわゆる原典版(全曲版)の自作自演盤で。これも今やレア音源になってしまいましたが。
 日本では「セント・アンソニー・ヴァリエーション」とも呼ばれますが、「アントニー/アンソニー」はいいとして、「ヴァリエーション」と書かれている部分は、元のタイトルでは「ヴァリアンツ」なのです。今回は「変奏曲」にしておきました。
 ちなみに、ミュージック・エイトから楽譜が出版されている、作曲者公認のいわゆる「天理カット」。あれは元々は天理高校が最初にやったのではなく、文教大学がやったのだ、というのは意外と知られてないかもしれませんね。最後にコラールが帰ってくる壮大なエンディング、実によく書けていると思うのですが、それもそのはず、あの部分を作ったのは柳田孝義先生(作曲家・文教大学教授)なのです。納得。

 「すべて真実なこと」は、とても素晴らしい作品なのに、日本ではあまり注目されてないのが残念な一曲。
 「聖アントニーのコラール」が使われていますが、そもそもはノース・ウェスタン大学のアルマ・マター(校歌のようなもの)が、この旋律と同一だったから、という面白い経緯があります。
 なぜにノース・ウェスタン大学かと言うと、この曲は同大学で教えていた著名な吹奏楽指導者ジョン・ペインターの追悼のために書かれているから。
 タイトル「Whatsoever Things」は、同大学のモットーから採られていますが、そのモットー自体は新訳聖書「フィリピの信徒への手紙」の引用です。
 ソニーのCDでは「すべての真実なこと」と訳されていますが、今回はカトリック共同訳聖書実行委員会の訳に倣いました。

 エンディング・テーマがカットされていたことからも分かるように、今回は時間がギリギリだったため、こうした事項が解説できなかったのも残念です。

 更に時間があれば、伊左治直「夕焼けリバースJB急行 〜ハイドン・ヴァリエーション・メタモルフォーゼ」も流したかったのですが、残念。
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 第43回目放送は下記の曲でした。

 - 世界のバンド
      ~ブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団 -


「管楽オーケストラのための“アダージョ”」
                  ホアキン・ロドリーゴ作曲
                       (9分40秒)
     (吹奏楽)ブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団
                 (指揮)ヘンリー・アダムス
<WORLD WIND MUSIC WWM 500.075>


「ピラール・サエス」
        ホセ・サルバドール・ゴンサレス・モレーノ作曲
                       (5分05秒)
     (吹奏楽)ブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団
                 (指揮)ヘンリー・アダムス
<WORLD WIND MUSIC WWM 500.064>


「サンタ・エスピーナ」        エンリク・モレーラ作曲
                       (4分15秒)
     (吹奏楽)ブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団
                 (指揮)ヘンリー・アダムス

「ビバ・ナバーラ」          ホアキン・ラレグラ作曲
                       (4分50秒)
     (吹奏楽)ブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団
                 (指揮)ヘンリー・アダムス
<WORLD WIND MUSIC WWM 500.024>


 今年はロドリーゴが没後10年(7月6日没)。なので、「アダージョ」をどこかで採り上げたいと思ってました。
 せっかくなので、スペインのバンドのがあったなぁ、と思い、いっそのこと その「アルティスティカ」で一本作ってみようと考えた次第。このバンド、面白いですしね。

 チェロを含むこのバンド、たくさんCDもリリースされてますが、オリジナル作品だとその編成の特異さが分からないんですよね(演奏はとても面白いのですが)。
 なので、「このバンドならではのものを」と思い立ち、スペイン舞曲集にしてみました。

 ピラール・サエスは最近作られた、オリジナル作品です。
 アルティスティカのために作られた、というだけあって、チェロの響きも活かした作品になっていました。

 サンタ・エスピーナは、元々「コブラ」というスペインの民俗系管楽合奏の形態に書かれた曲。
 編曲者がクレジットされていなかったので、原編成のものを単に吹き替えたのか、それとも誰か編曲者がいるのかは分かりませんでした。

 ビバ・ナバーラは元々はピアノ曲。たまにアンコールで弾かれてたりしますね。こちらは明らかに編曲されてるのですが、編曲者は不明でした。


 たまには、こういう民俗色を強く出したバンド・演奏・曲を採り上げるのも面白いですね。


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